15回廊

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朱色の塊が雲を抜け 砦上空に現れる. そして. 空気が振動するような 咆哮を解き放つ. ビリビリ…! 「ドラ.ド..ドラゴン!!」 「ひ…ひぃぃぃぃ!!!」 一人がドラゴンに気付き慌てふためく. それは徐々に戦場に広まっていき. 敵も味方も関係なく 腰を抜かしながら驚く. ............ ....... 皆が驚き手を止める中. 翼竜目掛けて突っ込んで来る朱色のドラゴン. 「ち…散らばれぇぇ!!」 ダルトが遅れて気付き 指示を飛ばす. だが…遅かった. 巨体の癖にスピードは翼竜を上回るドラゴンは1匹の翼竜の首元に食らい付き... ゴキッ… 「う…うわぁぁぁぁ…」 翼竜の首をへし折る. そして. 搭乗者アスタは上空に放り出されて落下していく... 「アスタ!!! っくそ…ヒエナ頼む!! ラムント敵将は後回しだ!ヒエナを援護するぞ!!」 落下していくアスタを助けるべく駆け出すヒエナ. 「うぉぉぉ…ッウ!! ガィン… 援護の為. ラムントが長刀をドラゴンの首元に叩き込むも弾かれ身体がぶれる. 「イドスン!!!! な.なんだと…」 続けてダルトが雷撃魔法イドスンを放つも表面をなぞるだけで終わる. 鋼以上の強度を誇る鱗. そして魔法を弾く肉体 正に神話に出てくる ドラゴンその者であった.. 「モウオワリか? ナラバ…シねィ!!」 片言混じりの言葉と共にビリビリと辺りに殺気を解き放つドラゴンの口に 灼熱の火が灯る. そして… 「ぎっ…!!!」 ラムントの身体に直撃した火炎は翼竜共に消し炭にし.上空に燃えかすを漂わせる… 「ラムント!!!! 強すぎなんだよ.. くそがぁぁ!!!」 ダルトは憤怒して 翼竜の手綱を力強く握り自分の無力さに腹を立てるのだった…
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