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決闘が始まり数分が過ぎた頃.
決闘とは名ばかりの
追いかけっこに様変わりをしていた.
ダルトが振り向き様
魔法を放つ.
赤竜がお構い無しに魔法に突っ込み火炎球を放つ.
そして.
ダルトが避けると
砦に着弾.炎上.
砦前の帝国兵も被害増大.
第3者は大損害を被る..
これの繰り返し.
そして憤怒する者が一人居たことを両者は知らない.
[兵士の一人はこう語る]
クレイツ様が終始.
降りてこい…降りてこい…降りてこい…と呪いのように呟き.
二人共降りてこい.
今なら片腕一本で許しますよ…と、不適に笑っておりました.
もうね…
それが怖いのなんの…
私が一番恐ろしかったのはドラゴンでも敵でもなく.クレイツ様自身でしたね!
...........
......
クレイツの呪いが通じたのか?状況に変化が訪れる.
「ヌウ?」
翼竜を急速停止したダルトが空高く跳躍.
対する赤竜は急な出来事に思考が一瞬止まるも.
「ワハハハハ!!
馬鹿じゃノウ!」
ダルトが落下してくる
ポイントで口を大きく開き火炎球を放つ.
「馬鹿はどっちかな?」
「ッゥ!!」
翼竜が単独で赤竜の尻尾に噛み付き.
痛みで一瞬揺らぐ赤竜の背に着地するダルト.
「は..離れろォォォ!!」
背中に乗るダルトが余程嫌なのか上空で暴れ始める赤竜.
対するダルトは背中の凹凸に必死にしがみつく.
「おぉぉぉぉぉ!!!!」
恐怖の赤竜ロデオボーイ.落ちれば間違いなく赤竜に迎撃されて死ぬ状況の中.
凹凸から右手を手放して
アデネを背中に刺しまくるダルト.
「グォォォォ!!!!」
ガシュ…
ザシュ…
どうやら背中の翼の付け根は刃が通るらしく
辺りに鮮血を撒き散らす.
ダルトは顔と鎧を返り血で赤く染め上げるのだった.
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