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順番が来て診察室に入ると優しそうな爺さん先生、早速ベッドに仰向けに寝せて太ももの付け根の上辺りを押して感触を確かめる。
「んー、ああこれか、ん？消えた。」
えっ、また同じパターン？
「今確かに鼠径部にシコリがあったんだけど動いて確認出来なくなったのね。赤ちゃんには多く見られる病気なんだけど、産まれるまでには塞がっているはずのお腹の中に袋状になった所があってそこに臓器の１部が出たり入ったりするの。
大抵は体が大きくなると自然に臓器の方が大きくなるから落ち着くんだけど、そこに臓器が入ったまま成長するとそこから壊死したり破裂したりする事があるから大抵は生後２ヵ月の今頃に手術するのが１番安心なの。
でもハッキリ確認出来ないんだよねぇ。」
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