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「ーーぁー…」
目覚めて直ぐの渇いた喉が、僕の目覚めの一言を邪魔する。
痰が喉に詰まり、声が出辛い。
横たわっていた体勢から起き上がって、喉に手を当てた。
少し痛い。
扁桃腺が腫れているのかもしれない。
喉が痛い。
咳き込んで痰を喉から出して、地面に吐きつけた。
気分が悪い。
風邪かもしれない
「…あー…」
試しに声を出してみると、嗄れてガラガラとした音が出た。
不快だ。
水を飲んで少しはマシにしようと思い、僕は座っていた踊り場から、階段を下りて下に向かう。
カンカン、という金属音が響き、他の音が無いこの場所では唯一の音源となって大きく響いた。
山彦の様に響き、小さくなったり大きくなったりと音量を変える。
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