だから私は描くのです

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 僕は彼女と出会った日にちを覚えていない。事実、それは夢のような一瞬であり、気付いた時には終わっている。  ある日の事だ。僕は湖の上に浮かんでいる。大きな葉っぱの上に寝そべり、湖の上を移動していた。徐々に岸に近づき、景色が広がっていく。  葉っぱが岸に着くと、僕はゆっくりとあがった。風が吹いていて、足元の草が波を打つように揺れている。 「ここは何処だ?夢、だよな」  後ろには大きな湖が広がっていて、奥には霧がかかり見えなくなっている。水は透き通っていて、水の底まで確認出来た。魚が群れをなして泳いでいるのが見えた。  前は草原が広がっている。奧には木立が見えた。そして、僕はこう思うのだ、絵に描いたような景色だと。
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