第零章 僕に絡むヤツらは普通(だて)じゃない!

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「…………?」  直緒は怪訝な顔をしながら、自分を取り巻くこれらのアブノーマルな光景を眺める。  途端、直緒の虚ろな瞳に映る、  紫電一閃。  神速、光華を放ちながら、黒炎を切り裂いた、白刃の横掛けの一閃。 「……冗談にもほどがあるだろ……」  それが直緒の率直な本音であった。  彼の目前に迫る閃光は、あまりに凄絶で、圧倒的過ぎた。  切り裂かれた炎は、次第に焚き火ほどの火勢になり、最終的に松明ほどの火勢になった。  あんなにコンスタントに燃えていた炎は何だったのだろう……。  直緒は心中でそんなことを思いながら、放心状態で黒炎の顛末を見ていた。  直緒の膝ほどの高さになった炎の外炎には、陽炎に揺らぐ人影が、見慣れた教室の風景とともに浮かび上がる。 「……誰なの……?」  黒炎を介して屹立する、誰か。  正体を確かめようと、直緒はじっと目を凝らした。
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