7人が本棚に入れています
本棚に追加
/69ページ
プロローグ
その国は、かつて豊かであった。
古い王族が滅ぼされ、新しい王がその地にやってきた。
その時国は豊かであった。
だが、新しい王は政治を知らなかった。
彼女が言うには、彼女はどうやら異世界の住人だったらしい。
だが、ちょっとしたできごとで記憶を忘れてしまい、気づいたら兵士に拾われていたという。
そして彼女は、国というもののスケールを理解していなかった。
"私はここに誓います。貴女方に永遠の安らぎを与えます。しかし、そのためには貴方方の協力が必要です。私に仕えてくれますか?"
王女の宣言は、国中を奮い立たせた。
この人ならやってくれる。
以前の腐った王とは違う、新たな王女なら。
国は、始めの内は彼女に支えた。
全てを投げ出し、彼女に支えた。
だが、それもほんの数年で終わる。
それは、無知な王女が求めた不可能な未来。
だから、国民の不満は次第に溜まっていき、ついに国中が彼女を追放しようと、反乱を起こしたのであった。
最初のコメントを投稿しよう!