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ハル兄の身体が動揺したように揺れた。
「環、危ないから離れて」
「ハル兄が好きだよ」
「……わかったから」
「わかってない!ハル兄はあたしの気持ちなんて全然わかってないよ。
あたしがどんな覚悟でハル兄に会いに来たと思っているの?」
「……覚悟?」
「何年もハル兄を待つ覚悟だよ。ハル兄にはあたしの為に我慢なんてして欲しくないから。
ここで気がすむまで勉強して。どうせ、大学院まで進むつもりなんでしょ?」
「環?」
「……ずっと、待ってる。だから、金髪美女の誘惑には負けないで」
最後の方は、自分でも何を言っているのかよくわからなかった。
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