13.

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   でも、ハル兄には伝わったみたい。 二人で少し焦げたチキンを食べて。 くだらないことを話して笑いあった。 最後の方は、ハル兄の大学の話を相槌を打ちながら聞いていたと思う。 言ってることなんて、まるでわからなかったけど、充実しているのは伝わった。 楽しそうなハル兄の笑顔を見ていると嬉しくて。 もっと、話していたかったのに、いつの間にかハル兄に凭れ掛かるようにして眠ってしまっていた。 気が付くと、あたしはベッドに一人きりで。 寂しくなって、ハル兄を呼ぶ。 あたしの前に現れたハル兄は、力強くあたしを抱き締めると 「環、キスしていい?」とあたしの頬を撫でた。 瞳を閉じて、ハル兄を感じる。 一つ気がかりなのは、ことの成り行きを楽さんにどう説明しようかということ。 「なに?」 「あのね、楽さんに」 「あいつのことは、今は忘れて」 【END】
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