清田家訪問

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台所から慌てて出てきた清田が、インターホン越しに外の誰かと話す。 彼は、困惑したように一子さんの方を見た。 「その・・・亜由美の担任の先生がみえたんですが・・・帰っていただいた方がよろしいですかね。」 「その逆ですよ!上がっていただいて、清田さん!まあまあ、なんて運がいいのかしら。」 思いの外明るい声を出した一子さんに不審そうな顔をしながらも、清田は玄関に迎えに行った。 「よかったわ、太刀風。学校に行かなくてもすむもの。」 「一子様のためならば、どのようなことも良き方へ転じます。」 「そんなことは・・・まあまあ、はじめまして。」 一子さんは、ソファーから立ち上がった。 そこには、清田に連れられた高校の担任が立っていた。
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