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「ガルダ、見えますか?」
「いえ。何かに姿を変えたのかも……。」
「んー……あれは確か病原菌をばら撒く魔神……。早く退治しないと人間が減っちゃいますね。」
増え始めた人間を減らされては堪らない。
感覚を研ぎ澄ませ、魔神の気配を探るヴィシュヌとガルダ。
「いましたよ!虎に化身してます!」
「よし、追いますよ。」
虎を追い、急降下するガルダ。
その虎が野兎を噛み、放り投げた。
落下した兎は軽傷なのか走り去る。
「維持神ヴィシュヌがお相手します!覚悟しなさい!」
ガルダから降りたヴィシュヌがチャクラを構えて虎と対峙する。
「はっはっは、俺を倒しても人間は全滅だ。振り出しに戻って精々頑張るんだな。」
高笑いする魔神にハッとした。
「まさか病原菌を!?いつの間に!?」
そんな暇は無かったはずだ。
だがガルダは気づいた。
「ヴィシュヌさん!兎!さっきの兎です!」
兎を媒介し、病原菌を広めるつもりなのだ。
「何て事を……。ガルダ!兎を仕留めて下さい!」
「分かりました!」
指示を受けたガルダは、すぐさま兎を追った。
兎は操られているのか、脇目も振らず湖目指して走っている。
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