1155人が本棚に入れています
本棚に追加
「わわわ!危ないやんか!全く」
何て言いながら全く動じることなくそれらを片手で掴みテーブルに置く。
なんだこいつ。昔なら顔面でキャッチしてたくせに……。
「……なんかあんた、強くなってねぇか?」
俺が言うと奴はヘラリと笑った。
「当たり前やん。あんさんより強くないと殺せへんやろ?」
「あ~……。まだそんなこと言ってんのかよ」
あきれた目で見やるも、奴はヘラヘラ笑っているだけで。
それが気持ち悪さを大きくする。
「好きやで。海」
ウインクをしてくるが俺はそれを叩き落とした。
「だから、なんであんたは好き=殺すになるんだよ!」
俺が声を荒げていうと、奴はキョトンとした顔で俺を真っ直ぐに見つめてくる。
この顔が俺は苦手だ。
何を考えているのか分からない。
最初のコメントを投稿しよう!