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めんどくさいやつだな…。
「ん?どしたん。はよ来いな」
俺は体を奴の方に向けようと動くと、何を思ったのか俺を抱き締める天南の腕に力が入った。
「ん?」
顔を上げて首をかしげると頭を撫でられた。
「君は本当に猫みたいだね」
頭を撫でれられるのが気持ちよくて天南の手に擦り寄る。
「なんでなん?なんでそいつの方がいいん?わいの方が海のことわかってるのに。海と一緒に居た時間はわいの方が長いのに。許せへん。わいから海を盗ろうとする奴は許さへん。許さへん許さへん許さへん許さへん許さへん許さへん……」
奴が小さな声でブツブツと呟くように言う。
ちょ、とうとう可笑しくなったぞ。こいつ!!
こえぇよ!
なんか初めて來に会ったとき以上に引くわ!
てかそもそも、
「俺らそんなに仲良くないよな」
俺は奴にとどめをさした。
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