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* * *
「………」
「………」
またしても、気まずい雰囲気が流れていた。
今思えば、彼の仕草にドキッとさせられていたのは彼がしゅーちゃん本人だったからだ。
彼がしゅーちゃん。その事実は俺の中にすっぽりとはまっていた。
「…しー?」
「…なあに?」
「本当に、しーなの?」
『…なに?俺のコトわからないのばかしゅー。』
俺がそう言うとぱあああっとしゅーちゃんの顔が明るくなり、「しーだ!」と抱きつかれた。
…小さい頃から俺はノンケじゃあなかったらしい。びっくりだわ。
好きな人が男だったなんて俺はどうすれば…
それにしてもここは…
「…保健室?」
俺がそうつぶやくと、しゅーちゃんは「うん、保健室だよ。」と返してきた。
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