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「瞬殺……」
大人数を相手にしようとしている、ミカエルを助けようとしていたルカは、ぼそりとつぶやいた。
ほんの、少し瞬きをした内にあっという間に盗賊たちは地面に倒れていた。
「これは返してもらうぜ」
そう言ってミカエルは、倒れている頭の男の懐から水星(マーキュリー)を取り出した。
「よし、大丈夫みたいだな、」
「死ねぇぇぇ!!!」
ミカエルが水星(マーキュリー)を見ているとき倒れていた男が立ち上がりミカエルに斬りかかった。
「危ない!!」
それに、ルカが反応して、男を殴り飛ばす、壁に叩きつけられた男は唸り声をあげて気を失った
「…助かった、ありがと」
ミカエルはそう言って軽く頭を下げた、生まれて初めて言われた感謝の言葉にルカは感動した。
今までは、盗賊たちに混ざって物を強奪などして、恨まれたりはするが感謝などされたことは無かった。
「…僕も、ありがとう。そうだよな、……盗賊なんてするから、悪いことばかり起きるんだ」
ルカは独り言をぶつぶつと呟くように言うと、もう一度二人にお礼を言おうと振り返った、しかし二人の姿はもうどこにもなかった。
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