星を探して

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「神様? 今何と、何とおっしゃりましたか?」 神の第一秘書である、ラファエルは耳を疑った。 「いやぁ~ごめんね?星で遊んでいたら間違えて落としちゃった♪」 「……私の耳はおかしくなったのですね、よし! 耳を取り換えましょう」 ふらふらと出口に向かうラファエルを神が止める。 「こらこら、現実から目を背けたら駄目だぞ!!」 「誰の、誰のせいだと! ああ……どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう!!!!」 「気持はわかる、分かるが落ち着け!!」 パニックになっているラファエルに、今まで黙って聞いていたミカエルが口をはさんだ。 「落ち着ける分けが無いでしょう!! ああ――どうしよう!! 私が監視を怠ったせいですね、そう でしょう! こうなったら、私が堕天して償うしか!!!」 「わあ~~!! 止めろ!!!」 自分の羽をもぎ取ろうとするラファエルをミカエルが慌てて止める、そして、神に向き直って言った。 「で? 神様、またどうして星で遊んだんですか?」 「暇だったから、つい?」 神はミカエルの問いに小首を傾げて答えた。 「つい~? “つい”で済ませられる問題では無いでしょう!! 」 「うん、分かっているよ……分かっているから、君たちを呼んだんだ」  頭を抱えて騒ぐラファエルに、神様は先ほどとは打って変わって真剣な表情をする。 「大天使ラファエル、ミカエルに命ずる! 人間界に言って、水星(マーキュリ)を見付けて来る様 に!」
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