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――翌朝
ドロッチェと老にドロッチェの父親はある丘に来ていた
「いいかドロッチェ」
「はい。いつでもどうぞ」
「…ドロッチェ……」
心配そうな親を見てドロッチェは大丈夫と言った笑顔を見せた
すると、空は厚く黒い雲に覆われ始めた。辺りは段々と暗くなっていく
突然、目の前に黒いもやのようなものが現れ、そのもやは段々丸い形になっていった。中心には目のようなものもあった
「お前が…ダークマター族というやつか…?」
《いかにも、我はダークマター族のものだ…生け贄を準備できたか?》
「お、おれが…いけにえだ!!」
ドロッチェはすぐさま自分がそうだと言うと、ダークマター族のものに睨まれ、体を震わせて動けなくなった
《まだ子供とは…我らもなめられたものだな…》
「い、生け贄なら、何でも良いと言ったではないですか!」
一人の老が叫ぶ
《……ふん、まあいい。では、こいつの体をもらい受ける》
そう言って、黒い何かをドロッチェに放つ
「……えっ……?」
ドロッチェは何かが自分の中に入ってくるそんな感じと共に、自分じゃない何かが自分の体を支配されるようなそんな感覚に襲われた
「あ………あ、ああ……う…あ…あああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁ!!」
ドロッチェは自身の頭を抑えその場に倒れこんだ
「ドロッチェ!貴様、ドロッチェに何をした!!」
《別に、生け贄なのだ…どうしようと勝手だろ?》
「くっ…!ドロッチェ!!」
ドロッチェに近づこうとした瞬間
「ああああぁぁ…きゃはっ…」
「っ!?……ド、ドロッチェ?」
「きゃはははははははははは!!」
突然だった。ドロッチェが狂ったように笑いだしたのは…
ドロッチェは体を起こし、目の前の"人間達"を見た
「あ…あはっ…」
「ドロッ――――――……」
瞬間目の前が真っ赤になる
「ド、ドロッチェ…何を…!」
次にドロッチェは老達を見る
そして、怪しく笑った
「に、逃げろ!!」
老達がもといた道を戻ろうとした瞬間
ドロッチェは急に目の前に現れ
「ひっ―…ぎゃあ!!」
ドロッチェは前にいた老の首を跳ねた――自分の父親と同じように…
「ドロッチェ…やめっ…あああああ!!」
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ドロッチェは次々と目の前に映る人間を殺していった
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