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僕はこの手の温もりを離したくない。
もう…手放さなくてもいいんだよね?
少しだけ握る手に力をこめたら、ギュって握り返してくれる。
「俊も手つなご?」
「ふん」
そっぽ向いた俊だけど、さっきまでポッケにしまわれてた手が出てるって事は繋いでもいいんだよね?
腕を伸ばして俊の手を握っても振り払われる事は無かった。
嬉しいな、こんな素敵な友だちが出来て。
寮の部屋の前までずっと手を繋いで帰りました。
「光ちゃん、また明日ねー」
「えー晩ごはん一緒に食べようよ。
由多の手作り食べたい」
「ハッだれがお前なんかに食わせるか」
もう、そこで僕を抱きしめない。
…僕はぬいぐるみじゃないのに。
「俊意地悪言わないの!
僕今日食堂で晩ごはん食べようって思ってたから、今度作るよ」
「なら食堂で一緒に食べよう!
不良野郎は来なくていいからな」
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