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寒空の中、ある公園のベンチに本を読む男が一人。
隣には野良猫が気持ちよさそうに眠っている
そんな日常のヒトコマに一つの"差し色"
「お待たせしました。幸緒さん」
「…おう。」
幸緒と呼ばれた男は読んでいた本を畳み、眠っていた野良猫を膝の上に乗せた
少し強面の幸緒と中世の顔立ちをする女性のような少年の何とも不釣り合いな二人
「早めに寮を出たんですが…待たせてしまいましたね」
「構わん。待ったのは数分程度だ」
猫の頭を撫でながらぶっきらぼうに答える
そんな幸緒にロイはにこりと笑う
「それで…私に何のご用でしょうか?」
「……ん」
幸緒は胸ポケットから一通の手紙を渡した
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