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入学式が終わって今は教室。
でも俺はちょっとイライラ。
可愛いだの付き合いだの抱きたいだの、色々とまた口ずさまれているからだ。普通に話し掛けてくる奴はいない。
よく言われてきた事だけど、ムカつくものはムカつく。
だけどそれを悟られないように微笑んだ。…口だけ。
……余計赤くなった。
「遅くなってわりぃ。じゃ、HRはじ……っ!」
先生は20代前半だろうか?まだ若い。ホストで働けそう。
て言うか、何俺の顔見て固まってんの?せんせ…
HRを始めない先生にしびれを切らし、俺は言った。
「せんせ、さっさとHR始めちゃって下さい。ニコッ」
「「「喋った!!!!」」」
「「「「可愛い!!!」」」」
クラスのほとんどが声を合わせて叫んだ。
「お前可愛いな。名前は…凛って言うのか。気に入ったぜ。」
名簿を見て俺の名前を呼んだ。
……………チッ
先生の癖に何言ってんだ。
笑顔って便利なんだか、面倒なんだか分かんない。
自分の気持ちを隠すのには便利なんだけどなぁ…
「先生、腹減って死にそうなんで、早く始めて終わらせましょうよー!」
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