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視線に気がついたのか、お花畑から妖精さんがこちらに向かってきた。
「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」
首をかしげ、満面の笑みで聞いてくる妖精さん。
私のほうが身長が高いので彼女は自然と上目遣いになっている。
ストレートでセミロングの髪が肩に掛かりフワっと揺れた。
「……」
「…あの?」
「…あぁ!いや!あの、あの花可愛いなぁって、思って、その、あ、ああの花ください!」
とっさに指差した先には白い八重咲きの花が咲いている小さな鉢植え。
「はい!プレゼント用ですか?」
「いえっ、自宅用でお願いします!」
「わかりました。少々お待ちくださいね。」
またしても満面の笑みだ。
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