さぁどんなゲームをしようかな?

4/10
前へ
/17ページ
次へ
教室に戻ると見たことのある後姿が目に入る 石見健太郎、同じなんでも部でいわゆるチャラ男という分類に入る。女の子大好きだと自身で自重しているほどだ。 そして、河内右京の一番の友人でもある 「健ちゃん次の授業はなにかな?」 「え?数学だけど。なに、珍しいじゃんいつもなら用意してんのに、悩み事・・・・じゃあなさそうだな」 石見はいつも必ず授業の始まる前に予習復習している右京に次の授業を聞かれたのを疑問に思いながらも答える。 どうかしたのかと思い右京の顔をのぞくと、とても口角を上げ嬉々とした症状の右京にその考えは違ったのだと思い知らされた それと同時に冷や汗をかく、彼がこんな表情をしているときはあまり石見達にとっていいことがないのだ 「健ちゃん、今日部活あるからね強制だから!!」 「いやあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 にこやかにいう右京に石見は授業中にもかかわらず悲痛の悲鳴を上げる 「ごっほん」 「すみません」 定年が近いやさしい先生でも叫び声までは許せなかったようで軽く睨まれた 石見は苦笑いしながら身を縮こませ原因の右京に小声で話す 「ほんき?」 「ん?だめなの?」 だんだんと笑顔に影が見え始めてしまった・・・これは“はい”というしかないのか だが今日は隣のクラスのかわいい子と出かける用事がある今回は落しにかからないといけない・・・意を決して目の前でニコニコと授業をうけている右京に話しかける 「きょっ今日はね俺・・・」 「なに?」 「え、だから俺いけな・・・」 「え?」 「お・・・」 「えぇ?」 「・・・・部活たのしみだなぁ」 笑顔が黒くなってきたのは気のせいではなかったようだ。笑顔が怖い 今回はあきらめて部活に行くべきか・・・いやそんなことをしたら女好きの名が廃る トイレに行くふりして帰ろうと決意するが、健のスマホを使ってメールを打っている右京には気が付かなかった
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加