運命の出会い

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機会を見て断ると決めたものの、食欲に負けた私は黙々とパスタを食べていた。 しかし、目の前の熊も黙々と料理を口に運んでいるためテーブルには気まずい空気が流れる。 ダメだ。 こんな気まずい空気だと、せっかくのご飯も美味しくないじゃないか。 「あの。キャバ嬢って何をすればいいんですか?」 気まずい空気に耐えられなくなった私は適当に質問をしてみる。 「ああ、そういえばスッカリ忘れてたよ。ごめんごめん」 笑いながら熊は謝り、そして言葉を続ける。 「キャバ嬢っていうのは簡単に言うと、お客様とお酒飲んで話をするだけだよ」 え!それだけ? 本当に簡単に言ったな、おい! 「それだけですか?」 「おう、それだけ。 酒の入れ方とか、詳しい接客マナーは体験入店の時に教えるよ。 ああ、体験入店っていうのは1日だけお試しでお店で働く事ね」 「……」 「……」 また、気まずい空気が流れた。
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