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純「もう音楽から離れよう。新藤は何かわかるかい?」
翔「俺?う~ん」
急に振られたため何も考えていなかった。新聞部に足りないもの?何かあったかな…あ!
翔「女子部員!」
拓「わー欲望に忠実」
ここで純がフッと不敵に笑う。
純「なるほどね、先日君のクラスに転校生が来たそうじゃないか。名前は何て言ったかな?」
翔「川田さんのことか?」
純「下の名前は?」
翔「愛美だったと思う」
そうなのだ。先日俺のクラスに川田愛美(カワダマナミ)という女子生徒が転校してきた。
うちの学校は結構な進学校なのだが、帰国枠というものがあり、それを使って編入してきた。英語がからきしできない俺にとっては雲の上のような環境に今までいた彼女は親の仕事の都合で日本へやってきた。
日本人の典型のような顔立ちで、背も小柄な彼女はすでにクラス内で人気者になりつつある。
拓「それで?何が”なるほど”なんです?」
純「まあ落ち着きたまえ。新藤、その転校生の顔はかわいいかい?」
翔「なんかもう今日は唐突な質問が多いな」
純「はぐらかさないでくれたまえ」
翔「まあ日本人形みたいな感じでかわいいほうだと思う」
純・拓「ふ~ん」
なんだか急にニヤニヤと気持ちの悪い笑顔を浮かべ始めた二人。なんだか雲行きが怪しくなってきたぞ?
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