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あれこれと考察している内に仮安置所にようやく着いた。
仮安置所といっても簡素なテントが何個か設置されていて、地面に敷かれたブルーシートの上に無数の遺体が並べられているだけだ。
ここに運ばれてから6時間以内に遺体の引き取り手が仮安置所に直接来なかった場合、遺体は別の場所に移されてまとめて火葬されることになっている。
残された人には酷なことだ。
けれども運ばれてくる遺体の数があまりに多くて、さらに遺体の損傷が激しい。
なので遺体は男性か女性かを見分けるだけでも難しいのだ。
もし遺体の身分を示す物が見つかったとしても、通信手段が衛星通信を除いて断たれている現状では遺族への連絡手段が無い。
この安置所に安否を確認しに来た人も皆無に近いという現状を鑑みれば、現場の判断は究めて妥当なのだろう。
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