2012年12月24日

20/30
前へ
/235ページ
次へ
 目が夜の闇に慣れ、仮安置所を出発してから1時間程経過した。  難波駅まで後半分ぐらいの所に来た時、僕と反対側から歩いてくる人影が1つ見受けられる。  まだ距離が離れているから誰かは分からないが、シルエットからして子供だろうか。  その人は僕の姿を見るなり、小走りで近づいてくる。  短い髪をツインテールで纏めているから、多分女の子だろう。  よくあの地獄の中を生き延びることが出来たものだ。  彼女を1回避難所に連れていってから、また難波駅に行こう。
/235ページ

最初のコメントを投稿しよう!

393人が本棚に入れています
本棚に追加