2012年12月24日

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 それにしてもこんな夜中に1人で歩いてきたということは、親と避難中にはぐれてしまったのだろうか?  或いは……。  考え得る限り最悪の想定が頭をよぎる。  僕は親が殺されたのは後で知ったけど、彼女は目の前で親が……。  違うと信じたいが、その可能性は大いにある。  彼女は孤独を味わうにはまだ早過ぎる。  走ってくる影を見ると、まだ中学生くらいだろう。  ……奴らは許せない。  絶対に許すものか。  僕の中にある奴らへの殺意がより強固になった。
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