2012年12月24日

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「剛、お前が僕に気を遣ってくれているのはよく分かってる。でも今は僕じゃなく、妹のことを優先して欲しい」  僕は剛に近付くと剛の背中を軽く数回叩いた。 「妹を絶対に守ってやれるのは剛しかいない。僕のように家族を失って欲しくないんだ。剛、僕は大丈夫だから!」  剛に何の気兼ねもなく行かせられるよう、僕は笑いを浮かべながら話す。 「純、本当に……本当にすまん! 妹を府外の安全な所まで避難させたら、すぐに戻って来るからな!」 「剛が戻って来るまでに仕事は全て終わらせておくよ。じゃ、またね」  笑みを浮かべながら僕は右手を軽く左右に振った。
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