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「では、私は出発の準備をしてきます」
リカリスは帽子を取って言った。帽子を取ったことによって耳と髪が出てきた。リカリスはキャウルット族。だから耳は猫耳だし、髪は黒猫みたいな色だ。彼女のしっぽには鈴ではないが特別な音を出す物をつけていた。彼女のしっぽが揺れる度に音が鳴っていた。
「ちょい待ちな。リカリス」
呼び止めたのはシンミカだった。また彼女も帽子を取った。彼女もまた犬耳で髪は明るいオレンジ色だ。犬耳が特徴のイヌセイ族だけはある。
「なんですか、シンミカさん」
「ちょい待った。敬語使わないでよ。私達同じ年なんだから」
「でも……」
「でもじゃないよ、全く」
ふぅと息を吐いて言った。
「あの私……準備の手続きをしてくるね」
「あーありがとな」
ニッコリと笑みを浮かべて2人にカララは軽く頭を下げその場から去った。また、2人も「準備してくる」と言いお互い自分の家へと向かった。
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