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河村「・・・! ん? ご子息と神条悠斗がいませんね.....。表から入りましたか。.........あなた方は足止めということですか」
河村は残念そうな面持ちで嘉山たちにそう告げた。
ここで嘉山たちを倒して、また本社内に戻ってから陽介たちを見つけ出す作業のことを思うとスゴく面倒だと感じたのだ。
嘉山「足止め? 何か勘違いしてないか、河村。お前の相手は神条でも坂本でもない。俺たちだ」
河村「・・・あなた方の情報収集能力は高いものでしょう。なら、私の能力もわかっているはずでは? その上でそのような妄言を吐いてらっしゃるのですか?」
嘉山の物言いに少し苛立ちを覚える河村。
嘉山「妄言なんかじゃねーよ。俺らはあんたに勝機があると思ったからここにいる」
河村「・・・そこまで言うのなら。私も全力でお相手しましょう」
そう言い、河村は目を閉じた。
視覚をシャットダウンすることで、頭の回転を高めていく。
そして、河村が目を開けた。
嘉山「・・・! 下がれ!」
背筋に寒気を感じた嘉山は他の三人に後退の指示を出す。
その指示を聞いて、三人が後ろに引いた。
そして、共に自分も下がる。
河村「召喚」
その瞬間。
嘉山たちと河村の間に約50人の人間が召喚される。
想定外の数の多さに嘉山の心拍数が跳ね上がる。
一度に50人近く召喚したことにも驚いたが.....それよりも。
召喚数50人。
つまり“河村は自分の手で50人近く殺している”。
その事実に、嘉山の頬に冷や汗が伝う。
嘉山(だが.....人数が増えようとやることは変わらない.....)
動揺を押し殺し、やるべきことに集中する。
河村「さぁ、始めましょうか」
その言葉を合図とし、戦いの火蓋は切って落とされた。
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