最終決戦

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河村(この速度、威力。流石にマズイか.....) 市販のモノより鋭利な針。 そして、その針にかかる地上の数十倍の重力。 その二つの相乗効果により予想されるダメージに耐えきれる者が少ないと判断した河村が、屍達に退くよう指示を出す。 河村「総員、能力の範囲外へ───」 嘉山「逃がすと思ったか?」 しかし、その指示は嘉山によって遮られた。 その言葉の意味を理解するよりも早く、軍勢の異変に気付いた。 撤退を開始しない。 いや、正確には撤退を開始しようとしているのだが、上手くいかないのだ。 軍勢の中でも後方の方に居た、筋肉を膨張させ巨大化する能力の能力者が躓き転倒。 それにより軽く地面が揺れ、その揺れで周りにいた能力者たちも動きを止めた。 その結果、後方が動きを止めたことにより前方の能力者はそれから先に進むことが出来なくなる。 河村「なっ.....!」 そして、無慈悲にもタイムリミットが来てしまった。 もう、範囲外へと移動することは叶わない。 嘉山「残念。“運が悪かったな”」 何が起きたのかわからないまま、その出来事をただただ見ていることしか出来なかったか河村はその言葉で理解した。 河村(運.....? ・・・! 黒上辰也か.....!) そう。 辰也の能力により、軍勢は足止めを食らっていた。 嘉山の[加圧]の効果により、いつもより広範囲に能力を発動させることが出来るようになった辰也は、軍勢の全員の運を最悪に。 そして。 辰也「この二人に幸運を」 菜月と朱里の運を最高にしていた。
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