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悲痛な叫びが辺りを覆い尽くす。
まるで少女のモノとは思えないような叫び声。
しかし、それは突如として止まった。
この場にそぐわない緊張感の無い声とともに。
悠斗『精神的に危険域に到達。強制催眠.....発動っ!!wwwww』
その言葉を言い終えた瞬間、栞は叫ぶのを止め、身動き一つ取らなくなった。
嘉山「しん.....じょう?」
その場に居るはずの無いリーダーの声に嘉山たちは戸惑った。
もちろん、戸惑ったのは嘉山たちだけではない。
河村もだ。
河村「神条.....悠斗。どこだ! 出てこい!!」
悠斗『いやはやいやはやwwww全く、予想通りのことをしてくれるね、チミはwwww』
その声は、栞がつけているペンダントから流れてきているモノだった。
辰也「通信?」
悠斗『あ、ちなみにwwwこれ録音だからwww辰也とかは通信かと思ってるでしょ?wwwざんねーん、違いまーすwwww』
辰也「ぐっ.....」
辰也は、録音なのに言い当てられたことに対して悔しそうに歯噛みする。
悠斗『いやー、河村さんがさwww栞の精神を抉ってくると思ってたんだよねwwww予想通りだったわwwww』
朱里「嘉山.....どういうこと?」
嘉山「すまない、これは俺も聞いてない」
恐らく、悠斗が言っていた対策とはこれの事なのだろう、と嘉山は結論づけた。
悠斗『栞が精神的に危なくなったらこれを発動するように仕掛けておいたのさwwwwどう? 予想されて悔しい?www』
河村「はっ.....何をバカな『素直に悔しいっていえよwwww男らしくねーぞwwww』」
録音のはずが、妙に噛み合っていることに対して河村は苛立ちを覚える。
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