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河村「クソ.....」
栞「攻撃、開始」
もはや、抗うことを止めた河村に栞が攻撃するべく行動を始めた。
嘉山(・・・)
その光景を、嘉山は釈然としない表情で見ていた。
河村「・・・いいだろう、殺せ! 殺してその目に、脳に焼き付けろ! どうせ神条のことだ。人格が変わっている時の記憶は残らないようにしているだろう。だが! 決して完璧には封じることは出来ない!! 私を殺して、一生その時の感覚を思い出して生きろ!!」
菜月「な.....。あいつ.....!」
死ぬ間際でも考え方がひねくれている河村に菜月は怒りを露にした。
辰也も朱里も同じ感情だった。
しかし、嘉山は違うことを考えていた。
嘉山(恐らく、河村が言った通りになるだろう。事実、さっきも消したはずの記憶であれだけ苦しんだんだ。きっとこれも、記憶から完全に消すことは出来ない。それでいいのか?)
背負っていくには重すぎる過去。
すでにそんな体験をしている栞に自分達はさらに重荷を背負わせようとしている。
嘉山(いいわけないだろ.....!)
朱里「・・・! ちょっと、嘉山くん!!」
朱里は、栞と河村の方に向かう嘉山に声をかけたが、嘉山は振り替えることなく真っ直ぐ二人に向かって進んでいく。
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