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「俺、傘パクられんのいっちばん嫌いだからさ。 だってフェアじゃないだろ?  むかつくじゃん? だから、」  バサ、という音とともに発生した風がわたしの前髪をふわりと揺らした。  広げられた傘には、骨で仕切られたスペースごとに、油性ペンで『和 久 井 俊 輔』という名前がでかでかと記されていた。 「こうするのが一番いいってことに気付いたってわけ。 完璧じゃね? ……って、いや、おい。 ……笑いすぎだろお前らっ」
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