出会い

2/13
前へ
/224ページ
次へ
涼side カーテンの隙間からこぼれた光で俺こと『雪風 涼(ゆきかぜ りょう)』は目を覚ました。 「朝か。」 ベッドの端に置いている時計を確認しながらそうつぶやく。 7時30分。昨日までならもう一眠りするところだが今日は違う。 「少し急ぐか。入学式に遅刻は嫌だし。」 そう。俺は今日から高校生になるんだ。 俺が入学する『クロスト魔法学園』は世界中で知られているクロスト=フィールが作った魔法学校で、 遠くの地方からも入学希望者が集まる割と人気な高校だ。 実際筆記テストは運で受かったようなものだ。 だから、この後勉強についていけるか心配だが…… 「っと。そんなことしてる場合じゃなかった。」 俺は物思いにふけるのをやめて、1階にあるリビングへ向かうため、俺は地毛の少し赤みがかった髪を掻きながら部屋のドアを開けた。
/224ページ

最初のコメントを投稿しよう!

573人が本棚に入れています
本棚に追加