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涼side
カーテンの隙間からこぼれた光で俺こと『雪風 涼(ゆきかぜ りょう)』は目を覚ました。
「朝か。」
ベッドの端に置いている時計を確認しながらそうつぶやく。
7時30分。昨日までならもう一眠りするところだが今日は違う。
「少し急ぐか。入学式に遅刻は嫌だし。」
そう。俺は今日から高校生になるんだ。
俺が入学する『クロスト魔法学園』は世界中で知られているクロスト=フィールが作った魔法学校で、
遠くの地方からも入学希望者が集まる割と人気な高校だ。
実際筆記テストは運で受かったようなものだ。
だから、この後勉強についていけるか心配だが……
「っと。そんなことしてる場合じゃなかった。」
俺は物思いにふけるのをやめて、1階にあるリビングへ向かうため、俺は地毛の少し赤みがかった髪を掻きながら部屋のドアを開けた。
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