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「えっと、私は………」
その先を辛そうにするエアルを見たユズは、エアルの肩を軽く叩く。
「言わんでいい。
ただ、エアルには感情もあれば優しさも信頼性もある。
私達三人はお前を人間として扱うが、構わないか?」
「えッ………」
その言葉にエアルは戸惑いを見せたが、首を振って我に帰るとまるで花が咲いたような笑顔を浮かべて
「是非!」
と答えた。
そこにテケテケと涙目のキィが戻って来て、ユズの腹に抱きつく。
「お?どうしたキィ?」
「ううん、なんでもない」
キィは答えて、隣にいるエアルをちらりと見上げる。
「エアルさん……」
「どうかしましたか?
それに、エアルでいいですよ」
「エアル……ううん、やっぱりいいや」
と、ユズの腹に顔をうずめる。
そして、ユズにしか聞こえないくらい小さな声で言う。
「エアル、泣いてるよ?」
「ああ、黙っておけ」
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