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私はラディーを抱え、鞄を持つと子供たちに案内されながらラディーの家へ--
「こんにちは。」
「まぁ!ラディー!?どうしたんですか?」
わが子を見るなりラディーの母は心配そうに私につめよる
「お子さん、毒キノコを食べさせられて危ない状態だったんです。それでここにいる子供たちが発見して私に伝えてくれたんですよ」
「なんですって!?」
「でも、大丈夫です。一週間ぐらいで完治するでしょう」
「そうですか。ありがとうございます!」
ラディーの母はわが子をうけとり「よかった。」と涙した。
「食後にこの薬を一包み服用させてください。もし、容態が悪化したらランゼフさんのとこに見せに行ってもらえばいいですから。薬は一週間分あります。一週間しても顔色がすぐれない場合は来てください。」
私は薬を私ながら説明した
「ありがとうございます。何からなにまで…」
深々と頭を下げるラディーの母
「気にしないでください。感謝するなら…この子達にしてあげてください。あなたのお子さんはいい友達をもっているんですから」
「はい。皆、ありがとうね」
柔らかい表情で言う
「あのー…それで、ラディーに毒キノコを食べさせたのは…いったい…」
「ベティーとヴィンセントとダラルらしいんです。これからその子たちのお宅へ行くつもりです。…だから気にせずにラディーくんの看病をしてあげて下さい」
「ありがとうございます」
私はラディーを送り届け、子供たちに言った
「さて、次だ。みんな、案内よろしくね。」
『うん!』
一番近いらしいベティーの家に案内してもらっている途中、例の三人と会った
「あっ!お姉ちゃん、あいつらだよ!」
「あいつら?」
「ベティーとヴィンセントとダラル!」
あの子たちが…
私が三人の目の前に立つと
「なんだよ?」
一人が嫌らしいものを見たように言う
「あなた達ね?ラディーに毒キノコを食べさせたのは!」
私は怒りを静められなかった
静めようとも思わなかった
「ラディー?…あぁ、あれ毒キノコだったんだぁ」
さも自分達は悪気がないのだと言うような態度を取る三人
それを見て更に怒りが増す
「何?その態度。ラディーは死にかけたのよ?」
「俺たち知らなかったもん。あれが毒キノコだなんて。なぁ?」
二人に同意を求め、自分達を正当化させる
その顔に反省の色など微塵もない
「それに助かったんだろ?なら、いいじゃん」
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