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その一言で何かが切れた
その場ですごい音が響いた。
無意識に叩いてしまったのだ。
「なっ!?何すんだよテメェ!」
「あんたたち、命をなんだと思ってるの!命はね、玩具じゃないの!無くなれば、二度と戻っては来ないのよ!」
私は涙目になりながら怒鳴った
「無くなってないだろ!」
一人が反論した
「無くなってなかったからいいの?あなたたちのやったことは、知らなかったとはいえ犯罪なの!人殺しと変わらないのが分からないの?」
その言葉にはっとし、三人の顔は青ざめた。
「助かったとはいえ、苦しいのよ。相手の気持ちが分からない歳でもないでしょ?」
三人は黙り込んでいる
「家の人に知らせるから反省しなさい」
その場を去ろうとしたとき
「それだけは言わないでくれ!」
三人がすがってくる
「できない相談ね。自業自得よ!」
さすがに3軒に同じコトを言うのって気が退けるわ
私は子供たちに案内され、三人の家の人に説明してまわった
家に帰ると辺りはすっかり暗くなっていた。
「ふぅ、明日の分の薬を作らないと」
ランプに火を灯し、調合部屋に籠もって薬を作り始めた
私は変わりない日常がずっと続くのだと信じて疑わなかったのだ
この時までは……
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