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ある極東の島国「ヤマト帝国」。
その国の帝都にある宮殿の皇帝室-
立浪「すると、陛下。左近様にあの事を喋ったのですか?」
皇帝「ああ…。そういう事になるな。兄上と二人で酒を飲んで楽しく喋ってる時についうっかりな…」
立浪「大丈夫でしょうか?あの事は、私と陛下と一部の者しか…」
皇帝「大丈夫だ。兄上は絶対喋らないし口が堅い。むしろ、自分も見たかったと言って見せろとかうるさかった程だ。だからあのイベントの様子を録画したやつを見せたがな」
立浪「左様ですか。では安心してもよろしいので?」
皇帝「ああ」
皇帝が頷くと同時に皇帝室のドアをノックする音が聞こえる。
立浪「おや?誰でしょうか?」
皇帝「多分兄上だ。立浪、開けろ」
立浪はそれを聞いて「はっ」と皇帝に一礼してドアを開けた。
左近「ほほほほ。左京。久し振りでおじゃるな」
ドアから入って来たのは、陰陽師のコスプレをした男だった。
扇子(蝙蝠扇)を口に当てながら、小さく笑って皇帝の方へ歩く。
この陰陽師のコスプレをした男こそ、皇帝の兄の「狭間 左近」である。
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