プロローグ

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立浪「左近様、相変わらずお元気そうで何よりで御座います」 左近「立浪、その方も元気で何よりでおじゃる。ほほほほ」 皇帝「兄上、久し振りって一週間前にお会いしたばかりでしょう?」 左近「ほほほほ。そうかの?麻呂は忘れたわ。ほほほほ」 皇帝「とりあえず、そこへお座り下さい」 左近「うむ」 左近は皇帝の指定した豪華な椅子に座る。 皇帝「相変わらずの格好ですね、兄上」 左近「気にするで無い。麻呂は気にせん。ほほほほ」 また扇子を口に当てながら左近は笑う。 皇帝「はあ…」 左近の言葉に皇帝は怪訝そうな表情で頷く。 皇帝は思っていた。 何故余の一族は変わり者が多いのだろうかと。 余の叔父上といい、兄上といい…余の一族は変わり者だらけだ。 全く、恥ずかしいものだ。 後、兄上は狭間一族の中で目だけが何故か違う。 兄上は糸目の狐顔だ。 余も良くわからんが神の悪戯かもしれないな。 皇帝はそう思って、左近を見ていた。
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