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兄貴は隣の家の幼なじみであるあっくんが好きなのだ。
そしてそのあっくんこそ、俺の初恋の人。
今は留守なのかカーテンの閉じられた向かいの窓から目線を外すと、兄貴と目があってしまった。
「厚志、留守みたいだな。」
俺に笑いかけながら呟く兄貴にもやっとした何かを感じる。
「なんだ愛しのあっくんと話に来たのかよ、ここは俺の部屋なんだけど?」
誤魔化しつつも悪態をつくと兄貴は
相変わらず嫌な笑みを浮かべて距離を縮めてきた。
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