隣同士の家、すれ違いの恋。

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男なのに華奢なあっくんの身体。 暑さから吹き出た汗が差し込んだ光に反射して、綺麗過ぎるその姿は俺の心に焼き付いて離れなくなった。 その頃からずっと、見てきたのだ。 どのくらい見つめていたのか気がつくと窓からの景色は日が暮れかけていた。 「どこ行ってんだかね。」 帰りの遅いあっくんが気になり溜め息混じりに呟くと向かいの窓に明かりがついた。 それと同時に物凄い勢いでカーテンが開かれる。いつものように窓に近づくと開けてあっくんの姿を待った。 「和!ただいまー!」 窓を開けると同時に飛び込んでくるにこやかなあっくんに思わず緩みそうになる顔を引き締め堪える。 「おかえり、遅かったな。」 あっくんはバイトが終わると必ず窓にかけよって俺にただいまと顔を見せるのが日課だ。 この時間が俺も好きだったりする。
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