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女神ールナリアー
NOside
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そこは見渡す限り、白一色の世界だった。
右を向いても、左を向いても、もちろん上を向いても、下を向いても、そこに白以外の色を見ることは出来ない。
その空間で一つだけ白以外の色を持った存在がいた。
さらさらとした黒髪大きくて愛らしい黒目、色白の一見少女にも見える少年だ。
その少年の名は綾波紫音(アヤナミシオン)。
これは夢なのだろうか?
と紫音は思った。
最初は、床も壁も天井も、白に塗装された部屋なのかとも思ったが、どうやら部屋というには果てがなく、それは空間、もしくは世界と呼ぶ方がしっくりくる。
もし果てがあったとしても、とてつもなく強大な広さを持つ部屋であろう。
どう考えても非現実的だ。
『夢』と判断する他ない。
はて、どうしたものか。
『夢』と判断した時点で、紫音は目覚めようと試みたのだが、先程から一向に覚める気配がしない。
しかもそこには、白以外何一つない。
暇を潰すものもなく、紫音は途方に暮れ、大きな溜め息を一つついた。
「よ!待たせたね。綾波紫音」
「へ?」
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