【本文】エニシ｜4ページ - 小説投稿エブリスタ

　テーブルに差し出されたのは一枚の写真だった。若い男女が手を取り合い、笑っている。写真の色こそ暗褐色であったが、満開に咲き誇る桜の色が浮かび上がって来るような、そんな写真だった。それを目にした暁良の脳裏に、在りし日の記憶が浮かぶ。「どうしてこれを貴方が――？」　 image=469415651.jpg

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