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物思いに耽っていたユズは、目頭を押さえながら時計を確認する。
「ちッ、依頼主が遅刻かよ」
約束の時間を5分程、オーバーしている。
ユズは立ち上がって、もう一度首を回して確認する。
やはり、依頼主らしき人影は見当たらない。
依頼主は白いセーターを着てくる手筈になっている。
まだかよ、と呟いたユズの視界に、ふと白い影が映り、顔を向けた。
しかし、そこにいたのは、
「なんだ、ガキか」
たまたま白いセーターを着ていた女の子だった。
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