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繰り返した私の言葉に、はいと返事をした後、詳しく教えてくれる。
「私は〝生〟についての管理を神様から仰せつかっております」
「えっ、ソフィアさんが神様じゃないんですか?」
「はい、厳密に言いますと私は神ではないのです。分かりやすく言えば神様の補佐ですね」
私はソフィアさんの言っていることに理解すると今度は違うことに疑問を抱く。
「じゃあ、神様は何をしているんですか?」
「神様は全ての世界の管理と調和を整えることをしています。私達はその神様の負担を減らす為にいます」
「私〝達〟?」
「はい、私と対を成す者が一人居ます。千尋さんのご友人の海鈴さんは私の片割れのところで同じような説明を受けています」
海鈴と言う単語に反応して、ガタッ、と椅子を揺らす。
動揺したのを隠そうとしたが、上手くいかずバレてしまった。
ソフィアは千尋の反応に優しい笑みを浮かべる。
「話を続けましょうか。お二人は事故で死んだことになっていますが、本当は事故では無いのです」
「えっ!?」
ソフィアさんの言葉に驚き、声を上げるとソフィアさんは苦笑いをしてまた話を続ける。
「お二人にはして貰いたいことがあり、やむを得ず事故と言う形でこちらにお呼びしました」
「して貰いたいこととはなんですか?」
私が聞くとソフィアさんは一呼吸間を置いて口を開く。
「世界の理を正して欲しいのです」
「世界の理……ですか?
でも、それなら世界の管理をしている神様がすることじゃ…」
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