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とある町の一軒家。
ぼくの世界はここで完結するはずだった。
少なくとも1年前から、そう心に決め自宅警備員に就職している。
親不孝者と言われるかもしれないけれど、これはぼくが平穏に生涯を終えるための措置だ。
周りからどう言われようとも、ぼくはこの家から出たくはない。
ぼくの家族がいれば他には誰もいらない。
友達?そんなのいらないよ。
知り合い以上、友達未満ならネットで十分間に合っている。
だから、リア友なんて必要ない。
だって、この家がぼくの世界なんだから。
と、言ってみたところでぼくの日常は変わるまでもなく。
家から出なくともトラブルは舞い込んでくるわけで、
なにもかも忘れたぼくに
世界はちっとも優しくないのです。
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