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別の日
今度は、駅のホームで老婆を見掛けた。
また後ろ姿の、しかし、以前と何処か印象が違う
俯いていた頭は少し上がり曲がった腰は、少し起上がっているようで年老いた感じがしない
それにしても老婆は、こんな所で何をしているのだろう?
まさか、幽霊が電車通勤?
今の時代、幽霊も電車を使うのか
通勤ラッシュの時の窮屈感を味会わなくて羨ましいなと思わず笑みが零れた。
残念ながら老婆のいる路線と私が乗る路線は、違う上に私の方が先に到着するので老婆を見るのは、其処までだ。
私は、窮屈な電車に押し込まれる形で乗り込んだ。
その日、この駅で若者が快速に飛び込み自殺した。
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