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「それよりさー、ねぇどこ行く?」
あらまぁー
空気ぶち壊すほど、ナオさんはしゃいじゃって・・・
可愛いなぁー、くそー
ふと、ハルトの顔をみると
私と同じ事を思ってるのか
優しい笑みをうかべ
ナオの事をみていた
「やっぱり好きなの?」
耳元でこそっと祐介君が聞いてきた
「い、いや、べ、べ、べ、別に好きじゃないし」
「そんな慌てるって事は肯定してるのと一緒だよ」
「っつ・・・」
好きかと聞かれれば
正直まだハルトの事は好きだ
でも、諦めるって決めたんだ
「俺にしとけって」
「だからぁー、暇つぶしなら他でやってって・・・」
「暇つぶしじゃないよ」
そんな真剣な顔で言わないでよ・・・
心が揺るぎそうになる・・・
こんなチャラ男の言葉なんか真に受けちゃダメ!!
ダメなんだから・・・
「とりあえずお試しでどう?ハルトの事忘れられるかもよ?」
そんな甘い言葉に・・・
正直きついよ
毎日、毎日ラブラブっぷりをみせつけられて
2人が幸せならって、いい人ぶって・・・
本当はナオが羨ましい
ハルトの隣には私がいたかった
でも、愚痴や弱音を誰にも言えない
いつも諦めなきゃって自分の気持ち押し殺して・・・
私は強くなんかないんだよ
誰かに甘えたい時だってある!!
もう、なんでもいい・・・
手を差し伸べられたなら
それにしがみつきたい
「その話のった・・・」
「えっ?いいの?」
「ただし、ハルトの事忘れさせてよね♪」
「・・・、その笑顔反則だろ・・・」
「えっ?」
「いや、別に。了解しました、お姫様」
私達は手をつないでナオ達の後ろを歩いた
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