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立海大附属中学校校門
学校が終わり、俺、丸井ブン太は、校門を出 てあるきだす。
丸井「…っ寒…」
?「まっるいせんぱーい!」
俺は、呼ばれた方向を振り返った。そこには 後輩である切原赤也が両手をブンブンとふっている。相変わらずの元気な笑顔を浮かべて…
丸井「ん?あぁ、赤也じゃねーか。…珍しいな 。お前がこんな早く下校すんなんてよぃ。 」
切原「丸井先輩が見えたんで走ってきたんす!一緒に帰りましょうよ!」
丸井「え…俺は、幸村んとこ行くんだけど…」
立海大附属中学校テニス部部長の幸村精市。 ある日、原因不明の病気のせいで倒れてしまった。ギラン・バレー症候群と激似した病気らしい。数日後に手術をするような話を聞き 、落ち着かないのだ。
切原「病院っすか?じゃあ、俺も行くっす! お見舞いにケーキ買っていきましょう?」
丸井「おう、そうだ…な!?」
返事をする前に腕を引っ張られた。転けそうになったのを慌てて立て直す。
丸井「ちょっ!離せよぃ!痛いっの!」
切原「早くしないと店しまっちゃいますよ? 」
丸井「わかったよい…」
渋々といっていいほど相手についていった。 店につけばいろいろなケーキを買い病院に向かった。
丸井「もう手、はなせよい。」
切原「すいませんした!」
赤也は慌てて手を離した。
相手の謝りに聞く耳を持たず、一人でスタスタと幸村の部屋へいく。
コンコン
幸村「?どうぞ。」
丸井「精市…?」
幸村「やあ、ブン太。こんな時間にここに来るなんてどうかしたのかい?」
幸村は柔らかい笑みと優しい口調で俺に話しかけてきた。俺は、泣きたくなった。辛くてじゃない。安心して。
丸井「精市…身体は?」
幸村「今はそんなんでもないよ。」
丸井「そか…よかったぜぃ」
俺は、ニコニコと笑いながらよかったと言った。こぼれそうな涙を堪えて…
幸村「……ブン太。」
丸井「?なんだよい?」
手招くのをみては
なんだと疑問に思い幸村に近づいてみた。
幸村「…心配させて悪かったね。」
優しい口調でそういって、俺を抱き締めた。 俺は、堪えきれずに……
泣いた。
丸井「今、そういうのは…っ反則だ…せっかく 、堪えてたのによぃ…っバカ…」
幸村「ふふ。俺は、反則なんてしてないよ。 」
そういって、口を開こうとした俺の唇を唇でふさいだ。
丸井「ん…っ」
俺たちはまだ知らなかった。病室の前でこっそり見ていた奴を…
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